本格的に試作のボールペンを量産する為、工程を検討していると1日が終わった。
ぎっくり腰をやった時に作ったスリーブはちゃんと機能した。
備忘録として工程を書いておく。
単位はすべてmm。
110程度にスライド丸鋸で切断。溝の部分は除外する。
バンドソーで25程度に縦引き 材料は25×25×110になる。直角は不問。
両端の中心を出して、ポンチ。
旋盤に材料をセット。主軸ドライブセンター、芯押しは回転センター。
おおよそ円筒になるまで切削。
主軸をチャックに変更し、掴み直し。回転センターでおおよその芯を出す。
芯押しに4mmドリルを装着、限界まで下穴をあける。
芯押しに7mmドリルを装着、貫通させる。
ここまでの工程はまとめて行えるので、材料の準備はここまでやっておく。
真鍮パイプの接着。真鍮はやすりで荒らしておき、セット棒に装着、瞬間接着剤(ゼリー)で一気に挿入し接着する。止めると途中で動かなくなることがある。その際は寄木にする他ない。
硬化後、ベルトサンダーのディスク側で真鍮が削れるまで不要部分を削り落とす。
治具に刺しておおよそ垂直を維持すること。
旋盤にペンターニング用マンドレルを装着、スリーブとペン生地をセットしスリーブ径と同等になるまで端を切削。軸は持ち手やクリップを考慮し切削。
ここまでは良い。楽しいと言っても良い。
ここからは苦行と言ってもいい。己との戦いである。
工程はまだ検証中である。
♯120でサンディング。切削痕を消す。特に径の変わり目に発生する。
木目方向にサンディングすること。ただし時間がかかるので、回転させながら垂直方向でもこの段階では問題はないかもしれない。
一度水拭き。もう一度♯120でサンディング。毛羽を多少落とせる気がする。
その後水拭き。導管を奇麗にしておいたほうが良い気がする。
A.サンディングシーラーを塗布
B.シアノアクリレートを塗布
どちらも目止め目的である。切削でどうしても発生する僅かなむしれを埋めたり、導管の埋め潰しを行う。
シアノアクリレートの場合サンディングの粉が導管に残ると白く残るので、悩ましい。
サンディングシーラーは乾燥に時間がかかるが、木目方向のサンディングであればそこまで気にせず削れた。
この辺は特に要検証。工程によって作業時間が大きく変わる。
シアノアクリレートコート
3回コートして、♯240でサンディング。まだ導管や木目に段差が残る。
3回コートして、♯240でサンディング。この辺で嫌になってくる。
3回コートして、♯240でサンディング。おおよそ均一にサンディングされるはず。
3回コートして、♯400でサンディング。♯800でサンディング。
♯1000でサンディング。♯2000でサンディング。
旋盤にバフをセットし、メタルポリッシュ(ピカールと同程度の粒度?)でポリッシュ。
これで高級感のある光沢が出る。
1本あたり数時間コーティングしている。この辺の工程は手を抜くと目に見えて仕上がりが変わる。コートの厚さより、丁寧なサンディングが重要に感じるが、すべて手作業なのは骨が折れる。
シアノアクリレートコートが手軽かと思ったが、ウレタン塗装も視野に入れる必要がある。ワックス仕上げは手軽だが、購入者が手入れが必要になる為採用しない。
サンディング後にシアノアクリレートコートをしてポリッシングだけで仕上げられればかなりの作業短縮になるが、均一に薄く塗布する方法を確立する必要がある。
今のところキムワイプで塗布するのが一番良い気がする。
軸は時間をかければ何とか製品として成立するレベルに到達したので、引き続きパッケージと金具の選定をしていく。
製品化の道のりは長く険しい。