無色の日記

無職開始の記録。

無色の日記68 2/22

昨日の惨敗から一夜明け、接着剤も十分に乾いた所で、準備していたブランクを朝から慎重に削っていく。

 

ラフィングは負荷が大きいのでスピンドルガウジで少しずつ角を落とし、丸棒にする。

ドリルも細心の注意と送りで、割れることなく芯を通す所まで来た。

パイプを通しても油断はできない。表面が欠けることも経験している。

ベベルラビングを最大限意識しながら、前後のブッシュに木地を合わせていく。全体も大まかに削るが、樹種と繊維方向の違いで削れ方が全然違うので、スムーズな曲線は意図的に動かさなければならない。普段は木に任せればそれなりに自然な曲線が出来上がる。

前後をブッシュに揃え、全体を細くしていくといよいよ模様が見えてくる。模様周りの割れもまだ発生していない。

よく作る形状に薄皮を削る様に慎重に削っていき、何とか形にすることができた。

サンディングで曲線を整え、シェラックでコーティングする。

 

昨日全く形にならなかったペンがついに完成した。模様の入れ方に色々妥協があったが、削ってみるまで妥協しても問題無いのかすら分からなかったのでシミュレーションもせずぶっつけ本番である。

 

結果がこちら。↓

良く言えば、水玉模様である。

白樺をベースに、槐とウォールナットの棒を差し込んで接着している。

イメージとしては、白、明るい茶色、黒を目標に作ったが、ウォールナットではまだ明るかったようだ、白樺も白まではいかない。もちろん試作で色は確認しているが、模様次第では問題無いだろうと踏んでいた。

なぜ色に拘ったかと言うと今日は2月22日である、つまり猫の日である。

はい、三毛猫をモチーフにして作りました。結果はどうも三毛猫には見えない。比率や配置、色合いがイマイチだったようだ。原因を探るべくじっくりと見ていく。

 

…あ、これ、ちくわだ。

気付いた瞬間もうちくわにしか見えない。物凄い労力を注ぎ込んでちくわができた。

 

技術、精神、その他色々かなりの経験値を稼げたものの、今年の猫の日プロジェクトは失敗と言っていいだろう。だってちくわだもん。

だがしかし、来年も挑戦する。その時はこの記事を見て1年間の成長を実感できるよう研鑽せねば。

 

ちなみに、桜の螺鈿、花梨の端っこ等のペンも作ったが、インスタグラムの方に投稿した。そちらの方が完成度は高い。

だがちくわペンも見た目のインパクトはどんな銘木にも負けない。